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2013年7月の1件の記事

竹林(たけばやし)はるか遠く  ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ著

この本は面白い。読み初めからいきなりひきずり込まれました。苦難が何度もやってきます。どうなるの?どうなるの?の繰り返Take_3

しでどんどん本の世界に入ってしまいます。あまりの面白さに読み終わるとまた、初めから最後まで読みました。そのくらい面白い本です。

この「竹林(たけばやし)はるか遠く」は川嶋擁子氏が1986年にアメリカで出版したもので、もう27年も前に書かれた本です。そしてこの本は翌年の1987年からアメリカの中学校の教材として採用されたそうです。

川嶋擁子氏について少し経歴を書いておきます。

川嶋擁子氏は1933(昭和8)年青森県で生まれで、生後6ヶ月で南満州鉄道(満鉄)に勤務する父に連れられ、家族で朝鮮北部の羅南(らなん)-現在の北朝鮮・咸鏡北道清津市に移住。家族は父と母、長男の淑世(ひでよ)、長女の好(こう)、そして主人公の次女擁子の5人です。

本の内容は彼女が、1945年7月29日の深夜に羅南を母と姉と擁子の三人で脱出し、数々の苦難を乗り越え日本に辿りつき、京都で暮らし始め、その後、半年位までの体験を書いた自叙伝的小説です。家族と伍長として登場する松村氏は本名となっています。

引き揚げ者の話ですが、あくまで11歳の少女-擁子の目線で書かれた戦争引き揚げ体験談です。

戦争という恐怖の中で家族が力を合わせ、知力をふりしぼり、そして当時わずか11歳の少女がこの状況の中で、恐れず、あきらめず、生き抜く姿は全米中に感動を与える事になりました。この本の英語のタイトルは「So Far from the Bamboo Grove」で1987年からはアメリカの中学校の教材になりました。

また、数々の賞にも輝いています。1998年にはボストン図書館が推奨する児童文学者に選ばれています。

アメリカの平和団体ピース・アビーよりガンジーやマザーテレサ、ダライラマも受賞した「The Courage of onscience

Award(誠実な良心に対する賞)」

「ALA Notable Book(アメリカ自由協会が注目する賞)」

「Parents' Choice Gold Award(親が子供に選ぶ素晴らしい本である賞)」

等多くの賞を受賞しています。

日本に帰ってきた川嶋擁子氏はその後働きながら学問に励み、大学の夜間部で英米文学を学び、卒業後米軍空軍基地で通訳として働きだしました。そして1953年、彼女はアメリカ人パイロットのドナルド・ワトキンス氏と結婚しヨーコ・カワシマ・ワトキンズとなりました。1958年に彼女は彼と一緒にアメリカ、マサチューセッツ州に移ります。それから21年後の1976年から自叙伝を書き始め1986年に「So Far from the Bamboo Grove」を出版しました。

ヨーコ・カワシマ・ワトキンズの日本語版刊行に寄せてより

この本がアメリカで出版されて20年経った2006年の秋、ボストン近郊に住む在米2世韓国人たちが突如怒りを爆発させました。

本書はアメリカで中学生の教材として採用されていたのですが、その内容について、「日本人を被害者にし、長年の日帝侵略が朝鮮人民に対して被害、犠牲、苦痛を与えた歴史を正確に書いていない」「強姦についても写実的に書いており、中学生の読むのにふさわしい本ではない。といった理由をつけて、本を教材からはずす運動をあらゆる手段を使ってやり始めたのです。

さらに、「私の父が731部隊に属していた悪名高い戦犯であり、また慰安婦を満州に送っていた悪者である」といった事実に反することも言い始めました。そこにボストン駐在韓国領事も仲間に加わり、この動きが世界中に広まったのです。


この本の中には、彼女達が脱出して釜山港で船に乗るまでの逃避行の際、なんども共産党の朝鮮人に略奪され、殺そうとされ、強姦されようとする場面が出てくるのです。三人は何とか逃げおうせましたが、強姦され殺される場面を何度も目撃しています。彼らは共産党員ではない朝鮮人にもその刃を向けていました。

この事実は現在の韓国にとってはものすごくまずい証拠なのです。彼らにとっては自分達こそ日本にくい物にされた可哀想な国でなければならないのです。ここからさらに従軍慰安婦があった運動に力が入ることとなりました。

この本はアメリカで原書を読んで感動した人達がまずネットで紹介しだしました。アメリカでは直訳で「竹の森遠く」で出版されています。その噂が日本全土にネットで飛び、それを知った日本人は、韓国がありもしない「従軍慰安婦」でたたく20年も前に朝鮮人による略奪、強姦、殺人が行われていた事実に驚くことになりました。

そんなこんなで待望していたこの本が邦訳されついに日本で発売されました。発売されたのは2013年7月11日(木)です。邦題は本人の希望により「竹林(たけばやし)はるか遠く」となりました。

                                                          to be continud 

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